2016年7月15日

食事介助について

一人で食事を取ることが出来ない人には、ご家族や誰かの介助が必要です。

ご家族の方が食事介助をする上で、気を付けるポイントがあります。

これは介護施設などで実際に行っている事ですが、意識しておかなくては毎日のケアとして継続するのが難しい事です。


寝たきりの高齢者の食事介助では、必ず意識をはっきりさせてから食事を始めてください。

日中に寝ている時間が長いため、寝ぼけた状態で食事を始めると危険です。

必ず最初に何か話しかけてください。

 

高齢者の食事は、最初のひと口が誤嚥の危険性が最も高いので注意が必要です。

飲み込みやすいものを最初のひと口に選んでください。

口を開いてくれない事も多いのですが、スプーンをくちびるに軽く付けるとうまくいく事が多いです。

また口に入れたスプーンをすぐに抜かないでください。

ご自身で箸やスプーンを使われる際には、持ちやすく安全な介護用の箸やスプーンをご利用ください。

一般的な箸・スプーンと比べて、特別に高価なものではありません。

 

歯が弱くなり、噛む力が衰えた高齢者に、食材を細かくする「刻み食」を提供することもあるでしょう。

舌の動きがあまりよくない人や、飲み込みに問題がある人にとっては、刻み食は一見食べやすそうに見えても逆効果になることがあります。

食べ物は噛むことで唾液とまざりあって飲みやすくまとまりますが、刻んだ食材は口の中でまとまりにくいため、食片が口の中に残りやすくなります。

それを何かの拍子に気管に吸い込んでしまい、むせや誤嚥の原因になることもあるのです。

舌の動きや飲み込みに問題がある人には、食材をやわらかく煮たり、とろみをつけたり、ムース状にしたりなど、かたさに考慮することが大切で、そのほうが細かく刻むよりも効果的です。

 

<食事介助のポイント>

  • 高齢者と介助者の目線は同じ高さで、なるべく座って食べさせる。
  • ひと口の量は、ティースプーン1杯くらいずつ。
  • 口の中のスプーンはすぐに抜かず、高齢者が食いついてから抜く。
  • のどがごっくんと動くのを確認してから、次のひと口を入れる。
  • ごはんなどの固形物と味噌汁などの水分を一緒に取りながら食べる。(水分でむせやすい場合はゼラチンやとろみ剤で代用する。)

 

食事介助をする人がいるなら、一人でない食事の楽しみを実感できると思います。

すこやか弁当5つのこだわりの一つ「えがお」は、食事の楽しみから生きている喜びや意欲をもってもらう心がけです。

少しでも自立した生活を過ごせるよう、ご家族の方のお手伝いも応援しています。

 

*すこやか弁当では、嚥下に問題のある方向けのお食事として、やわらかムース食を提供しております。

やわらかムース食は、普通食のメニューをやわらかく調整した食事メニューとなっており、よくある高齢者向け配食サービスで提供されるものとは見た目が違います。

普通食の味をそのまま表現しておりますので、おいしくお召し上がりいただけます。