2016年7月15日

食事と病気の関連性

○ドライマウス

高齢者は加齢と共に唾液の分泌が少なくなり、口が渇く事によって口臭、歯槽膿漏、虫歯などの病気にかかりやすくなります。

口渇の原因は薬剤、糖尿病、ストレスなど多岐にわたりますが、原因を取り除く事が第一です。

改善されない場合には、薬剤の投与や人工唾液を使用しますが、正しい口腔ケアを行う事で、唾液の分泌を促進させられます。

介護用の液体ハミガキには、唾液分泌を促進させるタイプのものがあります。

酸味のある食品を食べる事で、味覚を刺激して唾液の分泌を促進させる効果があります。

好き嫌いで刺激のある食品を食べない事が弊害になるケースもあるので、注意が必要です。


○食中毒予防

食中毒は夏場だけでなく、冬場にも発生します。

健康な人の口の中には、食中毒の原因菌の一つである黄色ブドウ球菌が常在しており、口腔ケアが十分でない場合は歯垢(プラーク)が付着しているため、様々な細菌の増殖原因となり、食中毒を起こしやすくなる原因となります。

食中毒を予防するには、菌をつけない、増やさない、殺すのが原則です。

口内環境を整え、細菌を増やさないケアが大切です。


○床ずれ(褥瘡)

床ずれとは、長時間同じ姿勢で寝ていると皮膚が体重によって圧迫されて血行不良を起こし、皮膚が壊死する事で起こります。

皮膚を清潔に保っていない事も原因の一つですが、低栄養が大きな原因です。

また床ずれは、介護と食事で防げる病気の一つです。

高齢者の寝たきりの人に多い病気で、定期的に体位交換を行い体圧を分散させたり、褥瘡対策用のマットレスを利用するなどして予防可能です。

介護施設では、おむつ交換の際に定期的に体位交換を行っています。

床ずれは太っている人に多そうなイメージですが、むくみのある人と痩せている人に多い病気です。

床ずれによって傷が出来てしまった場合、早く治すには栄養状態をよくする事が大切です。

タンパク質、ビタミン、ミネラルをしっかりと補給して、高エネルギーな食事をとる事が治療の一つとなります。


○脳卒中

脳卒中は、脳の血管に障害があり、血管が切れたり、詰まったりすることで起こる病気です。

日本人の死因の第3位であり、中でも要介護者、寝たきりの方の死因の3割以上を占めています。

脳卒中の発作を繰り返すと、徐々に症状が重くなり、痴呆の症状を進める原因にもなります。

高血圧、不整脈、脂質異常症、糖尿病、喫煙の5つが大きな原因となり、運動不足、肥満、過度の飲酒、加齢も危険因子としてあげられます。

食事の面では、野菜不足が原因となり、コレステロールが低い状態と高血圧が重なるとリスクが増します。

脳卒中の発生、再発を予防するには、日頃から高血圧、高脂血症を改善する食生活を心がけます。

青魚には血栓を予防するDHAやEPAが豊富に含まれており、タマネギも血液をさらさらにする効果があると言われています。

塩分は控えめにし、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。


 

*すこやか弁当でご提供する食材は、HACCP認定工場にて安全に加工されたものです。

食材は、国内の提携農家より生産したものを中心に使用しております。

また食中毒対策として、不在時には密封可能な発泡スチロール製の保存ボックスと、長時間低温での保冷が可能で食品添加物のみ使用した業務用保冷剤を使用します。

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