2016年7月15日

脱水症状

高齢者は水分補給が不足し、脱水症状を起こしやすい事が知られています。

脱水症になると、人体が正常に機能しなくなります。

脱水症が進行した場合は命の危険があるため、すぐに医師の治療が必要です。

 

もともと高齢者は体内の水分量が少ないため、普段より多く汗をかくだけで脱水症の原因となります。

また水分不足は食欲不振を引き起こします。

 

高齢者はのどの渇きを感じにくくなっている事も多く、また食事や飲み物をおいしく感じ取れない場合もあるため、積極的に水分を取ろうとしない場合があります。

持病によっては、脱水状態なのか持病の症状なのかの区別がつきにくい事があり、発見が難しい場合もあります。

 

また室内環境も影響を及ぼします。

クーラーが苦手な方が多いので、逆に室温が高い状態であったり、室内の風通しが悪い場合も影響します。

 

<脱水症状のサイン>

①痰がからんだ咳を繰り返す。

②口の中、わきの下、皮膚が乾いている。

③尿量が少ない。

④微熱がある。

⑤ハンカチーフサインで確認する。

*ハンカチーフサインとは・・・手の甲の皮膚を指でつまみ上げて脱水状態をチェックします。脱水状態の場合、皮膚がすぐに戻りません。

 

高齢者は水分補給が必要にもかかわらず、ご自身の意思で水分補給を積極的に行わない場合があるのです。

施設では積極的に水分補給を行いますが、在宅ではこのような理由で脱水症状の原因となる場合があります。

高齢者は1日に約2500mlの水分量が失われます。

適切な食事を摂取する事で約1000ml程度の水分は補給できますが、飲み物から1500ml程度の水分補給は毎日必要です。

意識して水分補給を行ってください。

水やお茶でおいしくないという理由で積極的に水分補給を行わない場合は、ジュースやスポーツドリンクなど種類を増やして味に変化をつけたり、飲むゼリーを利用するのも一つです。

 

また排泄ケアが必要な高齢者では、トイレ誘導やおむつ交換の手間を減らすように、水分摂取を控える、またはご家族が控えさせるような場合もあります。

夏場でも夕方あたりから水分補給を控える方もいらっしゃいます。

排泄ケアは正しく行い、適切な水分量を摂取するよう心がけましょう。

 

*すこやか弁当では、配達員がお客様のご自宅で上記症状の疑いがある状況に遭遇した場合は、緊急連絡先への連絡と教育プログラムに沿った対応をいたします。